- LTVを最大化したい
- LTVの定義を考えたい
- LTVとは何かを知りたい
このような方に向けて記事を書きます。
この記事を読めばLTVとは何か、そしてLTVを考慮したときの戦略方向性について理解ができます。
結論として、LTVは、顧客単価×購入頻度×購入回数で分解できます。それぞれの数値を上げていくのかKPIを設定して対応していくイメージです。
なぜLTVが重要なのか
これまでインターネットで広告実施において、重要指標はCPAでした。CPAはCost par Actionnの略です。1件のアクション(コンバージョン)に対する単価ということですね。
インターネットが普及すると、各社WEBを使い顧客獲得を展開し、様々なサービスが出てきたため、顧客を獲得するだけでは売り上げが上がらなくなりました。そこで、顧客獲得後のリピートが重要になりました。そのリピートを計測する考え方が、LTV(ライフタイムバリュー、顧客の生涯価値)です。
一般的に新規会員の獲得コストは、既存会員維持にかかるコストの5倍かかると言われています。
ですから、下記が重要です。
・新規会員の獲得コストを抑える
・既存会員をキープしてコストをかける
上記が、非常に重要な戦略です。
以前ボクがインターネット広告代理店で営業をやっていた頃の話です。2010年くらいです。スマホが普及する前のことです。
とにかく会員の購入を優先して、CPAを指標としていました。LTVやリピート率なんて言葉はありませんでした。クライアントも、リピートは特に意識することなくCPAを負っている形でした。
しかし2015年あたりから(はやい企業は当然もっと前から)CPAだけでは投資対効果が合わないので、リピートまでを考慮して計測し、引き上げ状況や1年間で見たときの購入金額を見て費用対効果を見ています。
広告効果を計測する際には、CPAだけではなくLTVまで見て効果を計測していくべきです。
LTVの分解ついて
ではLTVはどのように考えれば良いのでしょうか。
LTVの考え方としては、定義はケースバイケースとも言えます。
1人あたりの1年の売上金額で考えるケースもあれば、利益で考えるケースもあります。1年間ではなく3年で考えるケースもあります。定義は議論する中で、共通認識を明確にしましょう。
私が関わる事業の現場では、
「LTVは1年における1人あたりの売上金額」
で考えることが多いです。
例えば、食品系の通販でいえば、1個2,000円の商品をリピートで3回1年に購入すると6,000円なので、LTVは6,000円ということになります。
こんな感じで計算します。
LTV = 売上金額 ÷ 年間顧客数
LTV = 平均購入単価 × 購入頻度(1年あたりの購入数)
上記を計算ことで、許容CPAが明確になるメリットがあります。
例えば1年でROAS(Return on advertising sponserd:広告費用に対する売上)が、LTVも考慮して200%が必要であれば、LTVが6,000の場合許容CPAは3,000円になります。
ただ上記の分解方法だとデメリットもあります。
それは、数値がわかったとしても、課題がわからず施策が立てられないということです。
施策に直結せず、KPIを確認しながらの改善が難しいです。
購入数をもうひと深掘りして分解し、KPIを設定し施策を打つ必要があります。
ではどのようにLTVを分解するのか?
LTVを上げていくには、顧客の購入回数に着目して分解をします。
そうすると、どのタイミングで歩留まりが悪くなっているのかが明確になります。
F1(1回目のみ購入)
F2(2回目購入)
F3(3回目購入)
F4(4回目購入)
仮にF1→F2は、確率が比較的良いとします。
F2→F3の確率が、比較的悪いします。
すると、対策としては、
・3回目以降の継続が弱いので、そのユーザーにキャンペーンを打つ
・1回目購入から3回購入すると何かしらメリットがある訴求を伝える
など課題となっている部分に対して、対策を打つことができます。
つまり、LTVを指標として把握しつつ、分解してリピート率を見て弱い部分に対して施策を打つことでLTVをあげる動きをしましょう、ということですね。
上記は例えばで話をしましたが、一般的には下記をそれぞれ把握して顧客全体で見て数値を定点把握し、施策を打つことが多いです。
1)リピート率
→ 新規顧客が、2回目を買う確率
2)回転数
→ 既存顧客が、購入する回数(購入頻度)
3)購入単価
→ 1回に買ってもらえる購入価格
1)、2)、3)、それぞれ大事ですね。
現時点で自社の顧客分析を数値として明確にして、それぞれの数値を上げていくための対策と、定点観測をして問題ないかのチェックをする必要があります。
ここまでくると、ボクネット代理店の営業やってた頃、CPAだけで考えていたのが恥ずかしいです。
どのようにアプローチしていくのか
アプローチの手法としては、いろいろあるようで割と限られています。
・メール
・LINE
・購入者に対する広告
・DM
顧客情報に対してデータがどこまで紐付いているかにより、アプローチが変わります。
現時点で自分の会社のアプローチ方法が何かを整理し、将来的に何ができるかようにしましょう。
取っ掛かりとしてはメールが主体にはなるでしょう。まだまだメールを見ているユーザーは多いですからね。実際、メールマガジンの開封率は通販企業の平均で15%から25%前後。
ただ、メールを開かなくなってきているのも事実です。
実際1回あたりのメールで8割の人は開封していないと言えますからね。LINEも組み合わせて施策を打つとなお良いでしょう。
メールを送るタイミングやセグメントも考えましょう。
・セグメントして、優良顧客にクローズドでキャンペーンを送る
・自動メールで対応する
例えばボクがコンサルをして良いかクライアントで、うまくいった事例として、自動フォローメールがあります。購入後に、30日間定期的にメールを送ることで、リピート率のアップにつながりました。
このように、対象者に対して何の指標を上げるために、どのタイミングで、何の内容を持ってアプローチして、結果としてLTVをあげる必要があります。
まとめ
いかがでしたでしょうか。
CPAだけを考えるのではなく、既存の顧客とコミニケーションをとりながら接触し、情報を提供しながら取引金額を高めていく、LTVが重要です。
顧客との関係を、築いていきましょう。