広告を作るとき
- いいキャッチコピーが考えられない
- 伝える内容を考える際に時間がかかってしまう
- 自身のサービスの伝え方に迷いがある
このようなお悩みを持つ、マーケティングに関わる人に向けて、記事を書きます。
普段ボクが、広告で効果を上げるためにコンサルで使う切り口を、見える化してノウハウとしてまとめました。
広告はテストの継続で効果を高めます。数値を見て広告の原稿内容を調整する必要があります。広告原稿でテストすることを、クリエイティブテストと言います。
クリエイティブの方向性を考える際、「切り口」をイメージできていると、一気にアイデアが出てきます。
まるで水が溢れ出ててくるように、訴求が思いつくようになります。
今回紹介する切り口をベースに具体的に落としてもらえたらと思います。
ちなみに、提供する内容は100%正解とは言えません。正解は、ユーザが持っているからです。テストをするにあたっての要素出しのヒントになれば幸いです。
訴求テストとブラッシュアップテスト
テストの進め方は、大きく2つに分けられます。
・何を伝えていくか、訴求を定める方法。
そして効果の良くなる見込みのある訴求を定めることができたら。
・訴求をブラッシュアップして効果をあげていく方法。
この2つです。
道で例えると、
どの方角に進んでいくかを決めるのが訴求テスト。方角が決まったらその道を進んで細かく最適化していくのがブラッシュアップテスト、そんな感じです。
今回は訴求テストのほうに特化します。
そもそも訴求とは?
そもそも訴求とはどういうことでしょうか。
訴求とは、訴え求める、と書きますね。その通り、広告で伝える軸のことを指します。
訴求軸は、広告主サービス提供側で考えます。
ユーザに対して何を伝えれば購買欲を高めることができるか、ユーザーに欲しいと思ってもらえるかの方向性のことを訴求軸と言います。
訴求軸の良し悪しにより、広告の効果は大きく変わります。
実は、商品に認知度があれば、商品の性能や商品自体をシンプルに伝えるだけでも、広告の効果は出ます。
しかし広告は、ユーザに一瞬でしか表示されないので、ただ商品を伝えるだけではなかなか反応してもらえません。
ですから、あの手この手で工夫して、広告でいかにユーザの気持ちを鷲掴みにしできるかを考える必要があります。
これが訴求です。
訴求の3つの方向性とは?
訴求には大きく分けて3つあります。
- 機能訴求
- ベネフィット訴求
- エッセンス訴求
以下説明します。
機能訴求
機能訴求は、商品の性能や特徴について伝えるものです。
基本的に広告は、機能訴求から始めるケースが多いです。機能訴求の中にも3つほど訴求の切り口があります。
●商品訴求
●価格訴求
●オファー
商品の機能や、商品自体について伝えるものが商品訴求です。
シェアハウスを例にすると、
例)食事付きのシェアハウス。●●不動産
という感じですね。
次に、価格についての訴求です。
シェアハウスを例にすると、
例)食事付きのシェアハウス。都心で家賃5万円台〜
こんな感じです。
最後に、オファーについての訴求。
一時的なキャンペーンや、限定特典などを伝えることで、申込み率アップを狙う形です。
シェアハウスを例にすると、
例)食事付きのシェアハウス。3万円アマゾンギフトプレゼント中
機能訴求は、刈り取りの段階で有効です。商品の内容をしっかり伝えて、既にある程度購買欲が高いユーザに対して獲得を目指すような位置づけになります。
ベネフィット訴求
ベネフィット訴求は、「ユーザーが具体的に得をすること」を伝えます。
ユーザが発している言葉や、ユーザの悩みに特化して訴求を考えていくやり方が定石です。
例えばお肌の悩みであれば、
・肌のツヤが出ない
・お肌の乾燥が気になる
とかそういったユーザの使っている言葉、つまり自分ごと化されやすい言葉を入れていきます。
ちなみに自分こと化、にピンとこなかった人に補足します。自分ごと化とは、商品が自分にとって必要なものと認識してもらうことです。
もしあなたに2歳の子供がいるとします。広告で2歳の子を持つ親にオススメの料理、と言わらたら、自分に必要な料理だ、と思いますよね?そんな感じです。
話を訴求に戻します。
具体的にベネフィット訴求は、下記の切り口で考えます。
●顧客の声
●悩みや要望
●ネガティブ
●モノからコトへ変える
具体的に説明していきます。
●顧客の声
顧客の声をベースに、キャッチコピーを作成するものです。アマゾンの記載や、Yahoo!知恵袋、Twitterのコメントなどを、ユーザの声を直接拾って、アレンジしていくと良いでしょう。
シェアハウスを例にすると、
例)シェアハウスを選んで良かった。一生の友人ができた。
●悩み訴求
実際にユーザがどんな悩みを持っているかは、ある程度ターゲットイメージを決めて、想定している前提とします。悩みを挙げ、その解決策として、商品内容を具体的に記載します。
シェアハウスを例にすると、
例)都心の家賃が高すぎる…駅チカでも予算を超えない案件を見つけた
●ネガティブ訴求
人は損したくないと言う心情があります。「これを買わないと損する」とかそういったネガティブな切り口で入っていくとより注目を浴びやすいです。
シェアハウスを例にすると
例)シェアハウスを知らないのは、損しているかもしれない。
お金と時間を有効に使うためには選択肢として考えないともったいない。
●モノコト訴求
実際にユーザが得られる未来や潜在的なニーズに対して書いていきます。お肌のツヤが良くなった後に、職場で褒められたり、自分が気持ちよく日々過ごせるといった、その後の展開できる未来についても言及をしていくようなイメージです。
シェアハウスを例にすると
例)シェアハウスで生活した結果、人脈が増えモチベーションがあがった。
仕事がうまくいき、成功への階段を登り始めた
こんな感じですね。
ユーザーを主語にして、ユーザーが悩んでいること、発している言葉、どうなりたいと思っているか、などを考えて言語化していくと、具体的に落としていきやすいです。
エッセンス訴求
エッセンス訴求は「ユーザーに与える感覚や感情、世界観」を訴求します。
ユーザーに未来を想像してもらい、感覚的に商品やサービスを理解してもらうこと目指します。間接的に、ユーザーのニーズを表現することが多いですね。
例えばお肉の例でいうと、
スゴイ美味しそうな焼き肉の写真と、下記コピーだけで広告を構成します。
例)あごの力、いりません。
本当に柔らかいお肉であることを直接伝えずに、
あごの力がいらない
→だから柔らかいお肉
→つまり美味しい(写真も合わせてイメージを想起)
こんな感じです。
間接的な言葉、写真やグラフィックなどで世界観を伝えます。
機能訴求やベネフィット訴求と合わせて使うケースもありますが、
ただ直接言語化するのではなく、間接的にイメージで伝えていく、ということですね。
まとめ 訴求軸の種類を知った上で具体的に落とし込んでいきましょう
いかがでしたでしょうか。広告のクリエイティブを考えていく際に、参考になりそうでしょうか。
こういったノウハウは、日々ブラッシュアップを進めていくものです。
これが100点の答えではありません。
ただ、切り口を知った上で広告のコピーやコンテンツを考えると、生産性もあがりますし品質も高まりやすいです。いい広告を作りやすいということですね。
1つにこだわらず、切り口を元にいくつか出して、自分の中でピンとくるのを選べばいいのです。また、答えはユーザーが持っています。自分的にはピンときてなかった訴求でも、ユーザーには反応がいいというケースもあります。日々テストを繰り返して進化していく内容です。
私は実務でWEBコンサルをやっています。継続してPDCAをやっていますので、本記事も定期的にブラッシュアップしていき、広告を成功させるための秘伝の巻物として育てていきたいと思います。