- フォロワーの戦略がわからない
- 中小企業でどう戦うばいいかわからない
このような方に向けて記事を書きます。
この記事を読めば、コトラーの競争地域戦略において、自社の立ち位置をフォロワーとして定めた際、どう戦略を打ち、どう戦えば利益を確保できるか、について理解ができます。
なぜ戦略が必要なのか
例えば資金が少なく、人が少ない中小企業において、大企業にまともに戦っても勝てる余地がありません。どのようにして、資金を有効活用し利益を確保するか、考えていく必要があります。
戦略は、戦を略すと書きますが、やらないことを決めて、どう最小限の方法で成果を出すかが、重要です。戦術ばかりやっていても結果が出ません。
勝てる勝負を、どのようにチャレンジしていくかが重要です。ですから実行よりも設計が非常に重要になってきます。
フォロワーの戦略
コトラーが示す競争地位戦略において、フォロワーとは経営資源が少なくかつ経営の質が低い状況にあるプレーヤーです。
フォロワーがどのような戦略をとるべきかについてはコトラーはこのように言っています。
「基本的には低価格戦略でリーダーの真似をする」形です。
チャレンジャーのように上位企業と異なる事をして、ある意味上位企業を刺激するようなことではありません。
なぜなら、模倣をすることでビジネスにおける失敗リスクを減らし、一定の利益を得ることが可能だからです。
フォロワーは、チャレンジャーのようにトップシェアを狙うわけでもなく、ニッチャーのように特定の市場で際立った立ち位置を持っているわけでもありません。
ですから自分の市場において売り上げを上げている企業を真似、業界の常識の範囲内で価格を下げて、最低限の機能を準備して戦っていく必要があります。
低コストで短い時間、同じサービスを提供できるようになりますからね。制度や技術、ビジネスモデルを模倣できるということです。
フォロワーの戦略の事例
例えば文房具の事例です。フォロワーの大塚商会は、店舗販売が弱いため、通信販売に力を入れ、一定の売上を上げるのに成功しました。アスクルのビジネスモデルを真似た形です。
ファミリーマートはチャレンジャーでしょうか、フォロワーでしょうか。答えはフォロワーの戦略をとっていると言って良いでしょう。
理由の一つとして100円コーヒーがあります。100円コーヒーはセブンイレブンが先駆けて始め成功しました。ローソンは価格帯を上げて品質がより高い商品を売っていますが、一方でファミリーマートは忠実に模倣して、100円コーヒーを販売しています。
実際には見えない戦略がある可能性はありますが、ファミリーマートは、チャレンジャーのポジションでありつつ、戦略はフォロワーのとる低価格で模倣する方向性と言えるのではないでしょうか。
フォロワーの戦略で、気をつけるべきこと
重要なこととして、上位企業から報復と呼ばれる、真似される形をとられないようにしていく必要があります。
例えば白いたい焼きという商品があったのですが、雪印が模倣してあっという間にヒット商品になりました。チャレンジャー、フォロワーの商品を真似されてリーダーの利益になってしまうと言うケースもありますから、真似されにくい商品を開発していく必要があります。
フォロワーは、リーダーやチャレンジャーの戦略を真似、機能を抑えて低価格で提供する、敵対しない利益率が低い市場を商圏として、模倣した戦略をとる事です。
フォロワーが目指すべきポジション
フォロワーは、低リスクと言っても、当然リスクがないわけではありません。
またビジネスであれば利益を大きくしていく取り組みは必要です。ですからフォロワーが目指すべき方向性としては、チャレンジャーを目指すか、ニッチャーを目指すかになります。
まずはフォロワーで模範をして顧客をつかみ、技術力や経営体力がついてきたら、そこから規模を大きくするか特徴を出してニッチャーを目指し、収益率を上げ競合の参入障壁を下げる取り組みを実施していくのがセオリーと言えます。
まとめ
いかがでしたでしょうか。フォロワーの戦略について記載しました。
基本的には新しいものをやると言うよりも、リーダーをはじめとするすでに成功しているビジネスモデル、商品を模倣して低価格、利益率が低めの市場に参入して、ある一定の利益を確保する形で対応するイメージです。
もちろん、一定の利益が出てきたらニッチャーかチャレンジャーを目指し戦略の方向転換を取る必要がありますが。